ここ数年の間に、いつしか個性や多様性を認めあう意識が社会のなかで浸透してきました。

暮らしデザイン研究所が取り組んでいる発達障害という課題もその中の一つですが、今回は社会からの側面ではなく、当事者の側面から感じていることを紹介したいと思います。

 

発達障害に関わるようになって、診断を受けている当事者でも心理的に自立して行ける人と、そうでない人には共通項があることを感じています。

 

わかりやすいものとしては、

食事について「和食を好む傾向があったり」

飲料も「水や日本茶を飲む習慣が見られる」

ことは、これまでも度々セミナーなどで紹介してきました。

 

その他にも

「自然と触れ合い心を開放することを大切にしている」

「頭で考えすぎず、自分の心に正直になる」

「楽しいと感じることに一生懸命取り組んでいる」

などいくつかが挙げられます。

その中でも、とても重要になってくるのが、「依存」から適切に距離をおけるかどうか、です。

ここでいう「依存」の対象は、自分以外のモノやコト、人といった自分以外の「存在全て」になりますが、最も顕著な対象は「親」又は、「子ども」です。

 

親と子の依存

親と子の間には、「親は敬うもの」「親の言うことは聞くもの」といった社会的、文化的な慣習や、「学校には通わなければいけない」「就職するのは当然」といった、負の遺産ともいうべき社会通念が大きく横たわっています。

こうした課題に直面した時、「一人の人として」お互いに客観的に接することを心がける事が難しいと、解決には長期間を要することになります。

研究所では、親子ともに幅広い年代から相談を受けるのですが、年齢に関係なく親自身がまだ学びの真っ只中にいるケースでは、診断を受けている子どもよりも親が大きな課題を抱えているケースが多いことを感じています。

 

ドクターや薬への依存

そして次に気になるのが、ドクターや処方された薬への依存です。

「発達障害者と言われることに違和感を感じるようになった」という言葉を、これまで複数の当事者から聞きましたが、いずれも悩み抜き、深い暗闇から快復して、主体的に医療機関を選んできた人たちです。

 

残念ながら、片付けができない、日常生活に支障が出るほど困っている方からの相談は、

「長年に渡り同じドクターに診てもらっている」

「複数の薬を長期間に渡り服薬している」

というケースが見受けられます。

もちろん、ドクターとの信頼関係のもと、服薬も必要性をしっかり理解したうえで通院しているのであればいいのですが、依存や習慣を変えることへの恐れから通院を続けているのであれば、一度立ち止まって考えてみることも必要ではないでしょうか?

 

医師も職業の一つです。

「お医者様がいうことは全て正しい」ではなく、医師から示された提案は、あなたの責任で選択しているということを忘れないでください。

※ ここでは公的にも責任能力がある発達障害のある人を想定しています

 

物理的な環境にはその人の精神が反映されている

いまだに支援者の意識には、精神と物理的な環境がイコールだと認識されていないことを日々感じていますが、実体験として同じだと感じている方も徐々に増えてきています。

今回は「依存」の対象として「人」を取り上げましたが、モノへの距離感も同じことです。

「まとまった整理の作業が面倒で、後回しにしてきた」という人を除けば、モノを手放すことへの抵抗感は未来への不安感であり、自己肯定感や主体的に生きているかどうかが反映されます。

 

私たちを取り巻く形ある存在には、生命の有無を問わず、その多くに意識が生じます。

それを理解した上で、自分と周りの環境を形作っている存在一つ一つとの距離感に無理がないかどうか、「ほどよい距離」が保てているかどうかを、いま一度、確認する機会が必要であるように思います。

 

 

 

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