昨年は、「発達障害住環境サポーター」資格取得希望者への認定を行った最後の年となりました。
発達障害住環境サポーター養成講座は、当団体の前身であるNPO法人暮らしデザイン研究所において、暮らしの環境を整えることによる『発達障害の子どもや大人の幸福感の向上』を目指して、2012年にスタートしました。
法人解散後は、オンライン受講者へのフォローアップのため、半年間のみ講座の主催を継続。終了間際までお問合せやお申込みが続くほど関心の高い講座となり、運営に関わっていただいたすべての方に、改めて御礼申し上げます。
こうした状況の中、認定講師として活躍されていた講師から講座開催の引き継ぎの申し出があったため、当団体では事業を縮小して資格審査及び、資格証の発行のみ行うことで継続してきました。しかしこの実施形態も、コロナ禍による開催の難しさから、終わりの時期を迎えることとなります。最終的には、2022年度終了の予定でしたが、受講者さんの進捗状況を鑑みて1年延長しての終了となりました。
提供してきたプログラム
講座の各プログラムでは、幅広い年齢に対応できるよう多くの視点を身につけていただき、さらに資格取得を目指す方には、アウトプットとして実践報告レポートも提出していただきました。
入門編 ・・・ グレーゾーンも含めた「学齢期のステージ別目標」
基礎研修 ・・・ 「発達障害の脳の特性」と「特性に配慮した整理収納」の基礎知識
上位研修 ・・・ 地域社会や職場、様々なコミュニティとの「パートナーシップ」を目指す / 「ICF」を活用したワークと「実例ワーク」、サポーターとしての心構え
資格審査 ・・・ 実践内容の報告レポートを提出
また2017年度の講座テキストの出版にあたっては、これまで養成講座や講演等に参加してくださった整理収納分野や福祉分野、教育分野で仕事をされている方々、当事者の皆さん、ご家族の皆さん、医療機関や大学の教職員、就労支援組織の皆さんなど、20名を超える方のご協力をいただきました。
受講後に活躍しているステージ
講座をスタートした当初は、『発達障害』も『整理収納』のいずれも、社会的な認識が極めて低かっただけに、試行錯誤の連続でした。しかし地道な継続により全国各地で延べ600名の皆さんに受講していただくことができました。
資格を取得された方の多くは、現在、自ら伝える側に立ち、学校や企業、生涯学習などの様々な分野で講演を行ったり、家庭や職場でアドバイスをするなど幅広く活躍されています。更には、高次脳機能障害など他の障害の支援の現場に活かしたり、行政と協働したまちづくりの分野で活躍されている方もいます。私たちは、今後もこうした皆さんの益々のご活躍を心から応援しています。
今後への展望
任意団体に移行してからの私たちの活動は、資格認定した皆さんへのフォローアップが主となっていました。そのようななか、昨秋いただいたご相談で「淡路島での発達障害の交流会を開催したい」というものがありました。このグループは兵庫県内ですでに活動実績のあるグループでしたので、サポートもスムーズに進み、すでに今年度2回の交流会開催に至っています。今後はこうした活動で広がるご縁も大切にしながら、『誰もが持っている能力を活かしてハッピーライフ』を実現できるように更なる社会への貢献をしていきたいと考えています。
2023年度の活動計算書
下のリンクからご覧いただけます。
